久しぶりに会った、まさしく紅一点の教え子は初めて見かける出で立ちで俺の前に姿を現した。

「あら、久しぶりだね~。元気してた?」
「もう!この格好を見て他に言うことないんですか?」

 幼い頃と同じぐらいの膨らませ具合でほっぺたを膨らませ、翠色の瞳が俺を軽く睨み上げる。
真新しいカーキ色のベストと、その上にある不服そうな子供っぽい表情はひどくアンバランスで危なっかしいもののように感じられた。

「春野中忍、無事昇格おめでとう。
一発合格でしょ?やっぱりサクラは優秀だね」

 これってセクハラになんないよね?と内心ヒヤヒヤしながら薄桃色の頭をポンポンと優しく撫でる。
下忍の頃はよくしていたくせに、少女からひとりの女性に移り変わろうとしている今となっては思わず怯んでしまった。
 俺の掌の下、少し困ったように見えるはにかみは、ああやっぱりサクラだなあ、変わってないなと安堵した。
俺は嬉しくなって今度はさっきよりも力を入れてクシャクシャと撫でる。

 サクラはわわっと驚きの声を上げ、頭上の俺の手を自身の手で制止した。
乱れた髪の毛を手櫛で軽く整えて一息吐く。

「先生、このあと少しだけお時間いただけますか?
お話ししたいことがあって」


 サクラが誘ったのは

    アカデミーの校庭だった。  ⇒ 花弁と土埃 カカ+サク。原作設定


    アカデミーの一室だった。  ⇒ 大人と子供 カカ×サク。ごく軽い性的描写有



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