本作品はタイトル通りグロテスクな表現が多分にございます(性的表現はおそらく少ないです)。
上記表現が苦手な方は閲覧を控えられるよう願います。











 昼下がりの夫婦の寝室。
部屋の主である2人はいずれも興奮している。
1人は全能感で、1人は被虐感で。
 相手への昏い欲を、己の心の奥深くに初めて見い出したことで2人は昂っていた。


 夫の狂気じみた提案に、妻ははじめは慄いた。
「狂っている」と悲鳴じみた否定をする妻の手を自分の胸に当て、夫はなおも乞い願う。
 幼い頃から頑なな夫、その夫をずっと焦がれてきた妻。
妻が折れるのは時間の問題だった。


 ゴムのつるりとした質感に覆われたサクラの指が迷いなくサスケの〝胸中〟を弄っている。
直前まで震えていたサクラだが、さくりとサスケの中心を開くと、あとは淡々とこなしていった。
 普段は見ることのない、医療忍者としてのサクラの冷淡な顔。
身体の中をもぞもぞと異物が蠢いている不快感と、いつ己の生命を絶たれてもおかしくない状況。
恐怖と恍惚は実は同じものなのかもしれない。
 背中にぞわぞわと走る感覚は、迷いなく下半身の一点へと集結していく。
サスケは興奮していた。


 充満している生々しい匂いは夫婦の寝室にはそぐわしくない。
職場ではいつも嗅ぎ慣れている匂いだ。
常に戦いに身を置くサスケも慣れ親しんでいるだろう。
 2人がサスケの血の匂いを嗅ぐのはきっとサスケが左腕を失ったとき以来だ、と
サクラは意識が逸れていたことを思い出して眼前の作業へと集中を戻す。
 サスケの厚みのある胸にメスを入れるその時まで、確かにサクラの指は震えていた。
開いてしまえば、サクラの意志を伴わずに勝手に指は動いていく。
 局部麻酔を施したとはいえ、自身の身体が文字通り開かれていくのを
サスケは視線を逸らさずに見つめている。
そのさまに、恐れを感じないのか?とサクラの方が恐怖を感じる。
 最小限の骨膜と筋膜を剥がし、胸骨の隙間から目当てのものを見つけると
サクラは思わず安堵の息をこぼした。
それでもサクラはこの瞬間までは「早く終わらせたい」とただ一念に思っていたはずだった。


 あばらの下からそろそろと指を入れて、てのひら全体でそれを優しく包み込む。
厚い胸板に耳を当て感じるそれよりも、もっと直截に伝わって来る拍動。
 彼の生命の手綱を、今まさに私は握っているのだ。
「握りつぶす」と宣告したらどんな顔をするの?
涙を落として延命を懇願するのか、それとも双眸を静かに閉じて死を受け容れるのか。
 瞬間、悦びがひとつの雫となって落ち、波紋を広げ、
先ほどまで占めていた恐怖はサクラの心の底へと追いやられてしまった。
 薄いゴム越しに触れるどくどくと脈打つ赤黒い臓器は、サクラに男性器を連想させる。
サスケに手淫を施す時のことを思い出し、触れてもいないのに花壺は蜜を垂らし
陰核が腫れ上がっていくのがサクラには分かった。
 視線は自然と下へと、サスケの陰茎が収められている元に止まる。
大きく隆起し先端があたる部分は先走りが侵食していた。
 顔なんか見なくてもふたりの望みが一致していることをサクラは覚った。

「わるいひとね。あなたも、わたしも」

 頬は上気し、呼気は吐き出されるつど熱くなっていくのがわかる。
 サスケのすべてを手に入れたのだとサクラは恍惚で酔い痴れた。





グロテスク

まず最初に謝っておきますね、すみません!!
良い子のみんなはマネしないでねっ☆(無理や)
でも書いててとっっっっっても楽しかったです!
もろにハンニバルシリーズ(映画も・ドラマも)に影響を受けているのがよく分かります笑
映画「ハンニバル」の中で、主人公の食人鬼レクター博士が
FBI捜査官クロフォードの●●(敢えての伏せでお願いします)を
ヒロインのやはりFBIのクラリスに食べさせようとするシーンがありまして。
グロテスクなんですが何故かエロい!それを目指して書きましたが結果は見ての通りです、お恥ずかしい。。。
最後に、素晴らしいネタを提供してくださった柴犬さん!本当にありがとうございました。
少しでも楽しんでくだされば何よりです。
20160214

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